これまでいろいろな型紙を作成しました。
型紙は作ったけどどんな作品ができるの?
と思います。
ここからは実際に作った型紙を使って
制作したので作成手順や注意点などを
説明していきます。
全部で3部構成になっており
- 第1部は、使用する道具の紹介
- 第2部は、型紙を使用して裁断と張り合わせ
- 第3部は、裁断後の作成
になっています。
オリジナルの型紙を作成するための
何かヒントになればと思います。
今回の内容
第3部では、
各パーツを貼り合わせした革を
縫って、コバを仕上げる方法を説明します。
今回のコバ仕上げは、染色や顔料は塗らずに
仕上げます。
染色や顔料で仕上げるときは
過去のブログでも紹介している
染料と顔料の違いも参考にしてください。
ここをクリック→染料と顔料の違い
用意する道具
第3部で使う道具を紹介します。
- 貼り付けまで終わった革
- 定規
- ディバイダー
- 菱目打ち
音が出せない状況でであれば菱ぎり - レザークラフト用の糸
- レザークラフト用の針
- 紙やすり
- ヘリ落とし
- トコノール
- スリッカー
裁断後の作成
ここからは各項目をそれぞれ説明していき
注意点なども説明していきます。
デバイダーの幅を決める
使う道具
- 定規
- ディバイダー
ここでは菱目打ちで縫い穴を
あけるためのガイドラインの線である
ディバイダーの幅を調整します。
コバから3mmの部分に菱目打ちで
縫い穴をあけるのでディバイダーの幅を
3mmに調整します。
ディバイダーでガイドラインを引く
使う道具
- 革
- ディバイダー
先ほど調整したディバイダーで
ガイドラインを引きます。
今回僕は外周を全部縫う為ため、
一周ガイドラインを引いていますが、
張り合わせをした部分のみガイドラインを
引くことでも大丈夫です。
菱目打ちで縫い穴をあける
使う道具
- 革
- 菱目打ち
ディバイダーでガイドラインを引いた上に
菱目打ちを使って縫い穴をあけていきます。
菱目打ちで縫い穴をあける場合は、
直角にしてあけてください。
菱目打ちが曲がってしまっていると
縫い穴が斜めになってしまう為
塗った後にきれいな直線が出ません。
音が出せない状況で菱目打ちを
使用する時は、革に菱目打ちを
押し当ててください。
押し当てると菱目打ちの跡が
のここりますのでその跡を
菱ぎりを使って穴をあけます。
菱ぎりを使うときも真っすぐに
さすようにしてください。
菱ぎりを使うときは下に
コルクがあるとあけやすいですし
傷がつきにくいです。
今回は外周を全て縫いますので
菱ぎりを使って、縫い穴をあけています。
糸の準備
使う道具
- 革
- 糸
今回使う糸はロウ引きしていますので
ロウ引きはしません。
ロウ引きをしていない糸を使うときは
ロウ引きをしてください。
ロウ引きをするとで耐久性が増します。
縫う
使う道具
- 革
- レザークラフト用の針
- レザークラフト用の糸
菱目打ち・菱ぎりで縫い穴をあけたので
平縫いで縫っていきます。
以前ブログで平縫いの方法も
紹介していますので参考にしてください。
ここをクリック→平縫い方法
下の画像が一周縫い終わった状態に
なります。
縫うと少しコバ付近が
なみなみしている部分が出てきます。
ハンマーなど平らなもので
たたくときれいになります。
縫い終わりのコバの処理
使う道具
- 革
- トコノール
- スリッカー
- 紙やすり(100番~1000番)
- ヘリ落とし
先ほど説明したと取り、
縫い終わると少しコバが
なみなみしている部分があります。
まずコバにトコノールを塗ります。
トコノールを塗ってすぐに磨くのではなく
トコノールが半乾きぐらいになったら
スリッカーで磨くようにしてください。
一周スリッカーで磨くことが出来たら
紙やすり(100番)を使ってコバを整えていきます。
紙やすりで外周を整えることが出来たら
ヘリ落としをします。
ヘリ落としはコバに丸みを
持たせるためにします。
丸みを持たせることで、
革が捲れるのを防止します。
下の画像はヘリ落としをした画像です。
ヘリ落としをしたら
コバ磨きをします。
トコノールを塗って、
半乾きになったらスリッカーで磨いて
紙やすりで整えてと繰り返します。
コバの状態を見ながら紙やすりの番数を
上げて作業をしてください。
完成
完成した名刺入れが上の画像になります。
マチがないため多くは入りませんが
10枚程度であれば入れることはできます。
革の厚さによって入る枚数が変わります。
下の画像はコバの画像になります。
トコノール、スリッカー、紙やすりを
5回ぐらい繰り返ししています。
下の画像は、名刺入れの内側になります。
カードが入る部分の形を変えても
オリジナル感が出ると思います。
まとめ
今回で全3部構成の名刺作成が
完了となります。
今回制作した作品はオーソドックスな形に
なっていますので
カードを入れる部分の形を変えたり、
内側の革を違う革にしたりといろいろアレンジしやすくなっています。
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